こんにちは。NewsTVでディレクターをしている市川と申します。
こちらのコラムでは、動画広告作りに関するポイント・注意点を"制作"チームの視点からお伝えしていきます。
第1回 動画広告虎の巻 今回のポイント!
NewsTVでは制作する動画をビデオリリースと呼んでいますが、ビデオリリースは理論と知識、豊富なデータで作られています。
これからその作られ方について、専門用語などは使わず簡潔な言葉でご説明していければと思います。
今回はビデオリリース制作の前提となる「動画には本質的にどんな特徴があるのか?」についてお話しします。
それを知っておくことは、実際の動画制作で大きなアドバンテージとなるためです。
1、「動画には、時間軸がある」
まず、動画と静止画の違いについて、簡単に比べてみましょう。
動画→動く・音がある / 静止画→動かない・音はない
もちろん正確にいえば動画は「動かない」ものも、「音がない」ものもあるわけですが、細かいことは一旦、置いておきましょう。そもそも動画では被写体が動き、静止画は動かないのはなぜでしょうか?
それは動画それ自体に「時間」という成分が含まれているからです。「時間」がなければ被写体は動きませんし、音が鳴ることもありませんよね。もう少し突っ込んで言うと、動画には「時間軸」があると覚えてしまうと便利です。
時間軸とは、幾つかの辞書を引くと「始まりから終わりへと経過していく時間の流れ」とあります。動画はまさに「始まりから終わりへと経過していく時間の流れ」があり、静止画にはありません。
動画→時間軸がある / 静止画→時間軸がない
そして動画には時間軸があることで、重要な特徴が2つ生まれます。それは、、、
①情報に「順序」が生まれる
②情報に「制限時間」が生まれる
この2つの特徴こそが、動画制作での最大のポイントなのです。
2、「情報に順序が生まれる、とは?」
動画には時間軸があり、始まりから終わりへ向かう中で、情報を変化させることができます。
そこで、共通項のある情報をまとめて、幾つかのブロック(シーン)を作り、ブロックを配列していきます。
これが基本構造です。食べ物で例えると、動画はパフェのイメージです。

パフェは、作り手が食べて欲しい順番を考え、器に盛っていきますよね。
動画はまさにパフェのような構造で、視聴者は「作り手が決めた順序」で、情報ブロックを一つずつ見ることになります。また情報に順序があるため、複数の情報ブロックを同時に見ることができません。
一方で、静止画は時間軸がない、いわば平皿に乗ったデザートです。
静止画は動画と違い、どの順番でどの情報を食べるかは、見る人の自由です。また情報のすべてを同時に見ることもできます。

※画像はイメージです。
つまり動画と静止画では、情報を盛る器が違う、その深さが違うと言えます。
例えば高度なテクノロジーなど、難解な事柄を説明するとき、器の深さは重要な武器になります。
ブロックに情報を分け、情報を前提から細部へと段階的に理解してもらうことで、視聴者をより深い理解へと導きやすいからです。
NewsTVはこのように難解な商品やサービスなどを、60秒〜80秒前後の動画に落とし込み、わかりやすく伝えることが得意領域の一つです。
それは制作者が感覚や感性ではなく、動画の本質的な構造を理解し、理論に基づいて制作しているからです。
・動画は情報の表示に「順序」がある
・その順序を利用することで、視聴者の理解を深めることができる
3「制限時間が生まれる、とは?」
動画は時間軸があることで「順序」が生まれる一方、情報の表示には「制限時間」が生まれます。
制限時間は動画全体でも発生しますし、ブロック単位でも発生することになります。
一方、静止画には時間軸がないので、制限時間はありません。情報をどれだけの時間をかけて見るかは、視聴者の自由です。

・動画は情報の表示に「制限時間」がある
そしてこの制限時間が、動画制作で最大のポイントとなる「情報量のマネージメント」において大きな意味を持ちます。
情報量のマネージメントを制する者が、動画を制すると言って良いほど重要なものです。
こちらについては、次回に詳しくご紹介できればと思います。ご一読ありがとうございました。
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